当園の保育方針はモンテッソーリ教育とキリスト教が大きな2本の柱となっています。0才児の赤ちゃんクラスから日々の生活の中で朝夕のお祈りをしています。3~6才のクラスになると神様のお話を聞き、お祈りの中では子どもたちが自分の祈りを声に出し思いを神様に伝えています。
2025年に入りニュース、情報番組等でキリスト教カトリック教会関係の話題をたくさん見聞きしたのではないでしょうか。園の1F中階段前に飾られている写真の前ローマ教皇フランシスコ死去、そして教皇選挙(コンクラーベ)と、新しい教皇が決まるまで連日報道されていました。また、大阪万博においてのイタリア館、カラバッジョの絵画「キリストの埋葬」ミケランジェロの彫刻「キリストの復活」と展示公開されるたび大きな話題となっていました。
新しいローマ教皇「レオ14世」の最初のメッセージは『すべての人に平和がありますように』でした。今日の世の中では戦争の話題は日々絶えず、悲痛なニュースが増え、夫婦、親子間での争い、そして、SNSにおいての言葉の暴力など、次元は様々ですが、平和な世界から少しずつ離れているように感じます。私たちは日々の生活の中で、心穏やかに、人にも自分にも優しく出来ているのか?と考えさせられるメッセージです。
子どもたちの生活の中ではどうでしょう?お友だちとのトラブルはあります。そのような時、大人が仲裁に入り、互いの思いを汲み取りそれぞれの子どもが納得できるよう仲良く遊べる提案をします。子どもは、充分納得できないかもしれませんが、互いが自分の思いを少し我慢して楽しく遊べることが出来る経験こそが大切です。争いではなく対話で解決できることをこの頃の子どもはたくさん経験する必要があります。つまり子どもたちは日々人間関係の練習をしているのです。お友だちに嫌なことをされることもあります。「いやや!」「やめて!」と自分を守る言葉があることを伝えることは勿論ですが、「ごめんなさい」と言ってきた子どもには「いいよ」と赦してあげることを伝える大人の大切な役割と感じます。
「すべての人に平和があるように」は、まずは私たち大人が、平和の心を養うこと、今よりもほんの少し自分の態度や言葉遣い、行動を優しくしてみませんか?小さな微笑み、思いやりの心がこもった一言、相手に耳を傾ける姿勢など…。
それらは自分だけでなく子どもの心にも平和の種をまくことに繋がっていきます。